教育環境観測所

3・11以後、生き方を見直しました。自然災害と放射線の低線量被爆にさらされた地域に根差した生活をやっていきます。教育と環境の視点で試行錯誤しながら。

「山口達也(TOKYO)事件」は、被ばくによる健康影響から検証するべきではないか?

 アキオさんの死を引き合いに出すまでもなく、原発事故後のダッシュ村やフクシマ関連の活動によるTOKYOの被ばく影響について、多くの人が心配していました。

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 ここで、思い起こされるのは、「原爆ぶらぶら病」です。

 「山口達也事件」は、本人の説明と、しかるべき機関による今後の捜査の必要性はいうまでもない。ただし、もともと、疑問だった「ダッシュ村は東電に損害賠償を請求しているのか?」や、「TOKYOの事故後のフクシマでの行動被ばく影響は大丈夫か?」を明らかにし、山口達也事件の背景としてある、「アルコール依存症と体調不良」の原因追及と真相解明をこの際徹底的に行うべきである

 この時、肥田先生の指摘は、分析上の重要な観点の一つである。

肥田舜太郎医師に緊急インタビュー by:全国保険医新聞(2014年5月5・15日)

 原発事故の放射能被害の事態をどう見て、どう考えたらよいのかが医師に問われている。65年にわたって被ばく医療を実践し、原爆認定集団訴訟の中心的役割を担って国と戦ってきた肥田舜太郎医師に緊急インタビューした。

(『埼玉保険医新聞』2014年4月5日より転載紹介)

 放射線被ばくの治療について -開業医の中では、放射線に対する治療を知らない人がたくさんいると思いますので、まず、治療について伺います。 肥田 放射性降下物による内部被ばくには治療法はまだありません。 -開業医の先生方にとって被ばくを治療する知識は、どういうものがあるのでしょうか。 肥田 一番マークしなければならない症状は、「非常にだるい」「仕事ができない」「家事ができない」という、原爆症の中で一番つらかった『ぶらぶら病』だ。

-避難者の中でそういう症状が現れれば原爆病・・・。

肥田「ぶらぶら病」という概念にあたる、原因の分からない後遺症。治療法は分からない。命が危険になる病気ではない。周期的にくる。大部分はその人特有の現れ方をする。ぜんそく発作のように、始まると4,5日止まらないとか、何週間、何ヶ月も続くとか、その出方も症状もみんな違う。  いろんな検査をして、広島ではぶらぶら病の患者に対して「病気じゃない。原爆にあったショックの精神障害だからだんだんよくなる」と言うと、他の医療機関を受診し、同じことの繰り返しになる。これが特徴だ。 -例えば白血病などはどうでしょう。 肥田 白血病はまだでない。3年以降で、白血病はピークが5年、がんが7年だった。これは必ずピークは出る。医師は知っておいた方がいい。被災者のみんなが放射能障害を心配している中で、「心配しなくていいよ」という医者では通用しなくなる。 (後略)