教育環境観測所

3・11以後、生き方を見直しました。自然災害と放射線の低線量被爆にさらされた地域に根差した生活をやっていきます。教育と環境の視点で試行錯誤しながら。

憲法9条とロボット3原則を守り育てる

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人類を脅かす科学技術の脅威  未来へ希望を託すのも やはり科学の子

 

ロボット工学三原則

第一条  ロボットは人間に危害を加えてはならない。

            また、その危険を看過することによって、

    人間に危害を及ぼしてはならない。

第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。

    ただし、あたえられた命令が第一条に反する場合はこの限りでない。

第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、

        自己をまもらなければならない。

(引用『われはロボット』アイザック・アシモフ 小尾芙佐訳 早川書房

 

 3・11以後の放射能汚染対策を中心に、子どもの教育環境を考えてきました。

元凶となった原発問題の本質は、核開発の問題でもあることに気づかされます。

 

 核不拡散条約(NPT)の2015年の再検討会議をひかえて

4・24ジュネーブで開かれていた準備委員会での共同声明の承認を

日本は拒否し続けています。

核戦略を頂点にした集団的自衛権行使の既成事実化です。

アメリカ追従を続け、国家の主権を売り渡してきた張本人、

平和憲法をねじまげ事実上の軍事力を保持してきた戦後の長期政権は、

ここにきて安全保障のつじつま合わせどころか、

憲法を改変し、恥ずかしげもなく軍隊創設を声高に叫びだしています。

 

 放射能汚染問題の本質は差別の問題でした。

 憲法9条の問題は子どもを取り巻く社会的環境としての暴力の問題です。

軍事力という暴力による紛争解決の道を選ぶのかどうかの問題です。

防衛の名のもとに繰り広げられてきた殺し合いの歴史をくり返すのか、

しかも、核による取り返しのつかない過ちを再びくり返すのか、

戦争の犠牲と反省の上に、世界に先がけてたどり着いたはずの憲法9条を、

守り育てるのか、核の傘下への引き換えに葬るのかが問われています。

 教育における体罰や虐待が問われているように、国際紛争における暴力的解決方法の是非が今問われているのだと思います。

 核兵器使用と原発事故後の平和と安全への決意を風化させないこと、世界に先駆けて非暴力・非核・反原発努力を貫いていくことこそが日本の使命と考えます。

 憲法記念日の今日、再認識すべきは、特に7月にひかえた参院選までにこの問題を十分に議論されなければならないということです。当観測所は、放射線量と同様に、足下から地道に測定し、学習し、市民活動として行動していくつもりです。