教育環境観測所

3・11以後、生き方を見直しました。自然災害と放射線の低線量被爆にさらされた地域に根差した生活をやっていきます。教育と環境の視点で試行錯誤しながら。

まともな「学力論議」で、教育壊変の流れを正そう!

ゆとり教育」非難の嵐が静まり、ようやく冷静にほんとうの「学力」を語る時期が来ました。昨年末2017年12/28のテレビ番組で、池上彰氏と増田ユリヤ氏がレポした「日本の教育の迷走」に注目を。「学力・ゆとり・いじめ・教科道徳…等々」をキーワードに、イメージ戦略で喧伝され、歪みつつある教育問題の本質を鋭く切り込んでいました。論旨は両氏共著作で参照することができます。

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 今年は、憲法や安全保障法制の重要な節目の年となりそうです。オリンピックや明治百年の機運に乗り、戦後の民主主義社会の体制・基盤が大きく壊変されそうです。

 原動力として重視されるのは、やはり、教育の支配です。教育における人権や自由の問題が、前進・拡大するきっかけとなるかと期待が大きかったゆとり教育は、狡猾なイメージ戦略で踏みつぶされました。しかし、教育だからこそ、真実はやがて復活します。子どもの成長と発達は、まがい物の学力テスト数値で覆われようと、やがて真実の芽を必ず伸ばし始めます。こんな事例があります。

 3・11の津波被害の影響で、被災地の学力が低下したという評価、確かにある一面としては妥当です。しかしそれは、ペーパーテストの数値でしかありません。避難所でで子どもたちが発揮した自治力・ボランティア実践力をご存知でしょうか?物資配布の手伝いから始まり、清掃、生活ルールの設定・声掛け、壁新聞づくりなど情報発信・交流活動まで、まさに子どもは社会の鏡となりました。これこそ、生きた学力、真の総合学力ではないでしょうか。

 一面的なテストの点数だけで教育の指針を悪用操作されないよう、今年こそ、まともな論議で学力を見直していきましょう。